働き方

【IT業界】SES企業に勤める将来性とお金の話

私はこれまで大手SIer→ベンチャー企業SE→フリーランスとIT業界で仕事をしています。
現在はフリーランスエンジニアという働き方をしています。

「SES企業に勤める将来性とお金の話」をする前に、なぜ私がフリーランスエンジニアという働き方を選んだのかを説明します。

なぜフリーランス?


スタートアップ企業の中小企業にてSESで正社員として働いていた時の話です。
大手SIer時代に「ガッツリプログラミングがしたい!」という気持ちが強く転職をし、Webアプリケーション開発をメインにやっているというベンチャー企業に入社しました。

フロントエンド系を希望していましたが、案件がないこと、C#の経験が豊富だったために「家から近い」という理由で某企業にSESとして常駐していました。
最初の半年は業務知識の他、プログラミングも得ることが多かったのですが、やはり段々慣れてきて成長が止まったと確信しました。

この時、異動の希望を出したのですが、小さい企業かつ案件がないということで希望はかなうことはありませんでした。

正直、エンジニアとして得るものは少なかったと思います。
しかし、エンジニアではなく経営者や事業主として立ち上がるノウハウはかなり得られましたし、刺激もたくさん貰いました。

基本的にSES事業は給与、自由な時間、キャリア、スキル、経験のどれを取っても得られるものが少ないです。
なぜなら現場に依存するからです。しっかりと教育してくれるところもあれば、何も説明もなく傭兵のように扱われるところもあります。

エンジニアという都合の良い言葉で単純作業をさせられて、搾取される割合が最も多い働き方となります。
今回はSES事業の将来性とお金について書いていきます。

もしもIT企業に就職を考えていたり、転職を考えている方たちの参考になれば嬉しいです。

SES企業に勤める将来とお金


SESの仕組みについては後日別の記事にまとめます。
ここでは元請けから孫請け、ひ孫請け、3次、4次…といった深い商流があることを意識してください。
当然、間に挟まってくる仲介料によって、馬鹿にならない金額を中抜きされます。

例えば、元請けが200万/月で下に発注したら、1次受けはその下に100万/月で流します…このようにだんだんになることで、最終的にエンジニアの手元にくる金額も非常に寂しいものとなってしまいます。
特に中小SES企業の場合はこの3次、4次という商流がザラなので、IT業界の中では”安い賃金”の可能性が高いです。

したがって、中小SESに入社することをオススメできません。
中途採用で入社を考えている場合には、多くの報酬を提示するようにしましょう。(採用されるかは別。)

上がらない給与・年収

また、中小企業で自社開発をメインにやっていない場合については、客先に常駐して作業を強いられることになります。
仮にSESで仕事をすると、ボーナス査定や昇給評価もまともにされません。

評価する上司が別の現場、半年に1度しか合わないということも多いです。
また月単価はあまり変わらないので、売り上げも変わりません。

売り上げが上がらないということは給与も上がりにくく、年収の伸びも低くなるでしょう。
給与分布
給与についてですが、若い年次(30代後半)までは1万くらい上がることもあるでしょう。
しかし、企業には給与テーブル、人件費の予算は決まっています。

この図のように年齢が上がっていくほど昇給額は減っていきます。
この減給分は若い世代の給与に流れて均衡が保たれているケースが多いです。

エンジニアとして将来を考えた時、もちろん給与も大切ですが、技術力・経験といった良質なキャリアを積めるかが重要になります。
今はエンジニアが不足しているので、働き口が見つけやすい状態ではあります。

キャリア形成

しかし、将来的にはエンジニアが溢れ、決められたポジションの奪い合いをするでしょう。
そのような時にどれだけキャリアを積んだかが重要になるのです。

獲得できるキャリアという面において、案件確保が少ない企業でSESをするのは自殺行為です。
なぜなら、SESの仕組み上、エンジニアが携わる業務は営業が取ってきた案件をベースに会社の都合で決められるからです。

大体、案件がなくて会社都合で決められる時の決まり文句として…

「若いうちは色々経験をしておくべきだ!」

という言葉です。

SESには契約時間が存在するので、求められるものは技術よりもどれだけ労働してくれるかとうことが多いです。
極端な話をすると、たくさん残業してくれる人材が好まれます。

このような環境下においては、自身のスキルアップや興味はおざなりになり、古いバージョンのプログラミング言語や今後に活かすことができないトラブルシューティングだけのノウハウが溜まっていきます。
転職やキャリアアップを目指そうとした時に、そう言った技術・経験はほとんど役に立ちません。(これだけは断言できます!!!)

キャリアは自分で作れる

僕がフリーランスになった大きな理由は…

「自分で案件を選べる」

ということです。
自分で業務を選べるということは、自己判断でキャリアを構築できると言うことです。

エンジニアとして、しっかりとしたキャリアや経験とスキルを自分の手で獲得できることが、エンジニアとして生き抜く上でどれだけ大切なことかこの3年でようやく気付きました。
何よりも自分のやりたいことに積極的にチャレンジすることが、仕事をする上であるべき姿なんじゃないかと僕は思っています。

僕と似たような境遇の人たちが同じ過ちを繰り返さないように行動してくれれば嬉しく思います。
閲覧いただき、ありがとうございました。